近代日本史の見直し(幕末から太平洋戦争終了まで)

 「近代日本史の見直し」内の「目次」と「はじめに」、それに「あとがき」だけを、本ページに記載します。
 上記を含む本編は、下の「本編」で、pdf で示します。

目次

 目次を以下に示します。

0.はじめに

1.幕末(1840 年〜1868 年)                       (p 3)
【幕末の概要】
(1)“鎖国”の間にも、世界の情勢は入手されていた
(2)ペリーの黒船艦隊来航時の米国は、弱小国家
(3)「大政奉還」と「王政復古の大号令」は、全く逆の動き
(4)鳥羽・伏見の戦いの後、討幕軍が、容易に江戸まで進軍できたのは、なぜか?

2.明治時代(1868 年〜1912 年)                     (p 7)
【明治時代の概要】
(1)明治政府の役人のうち、約三分の一は旧幕臣
(2)版籍奉還ではなく、廃藩置県こそが、明治時代の真のはじまり
(3)明治3年に学制制度を始め、教育体制を整えた
(4)明治4年〜6年の岩倉使節団は、貴重な成果をおさめた
(5)西南戦争により、武士の時代は、心情的にも終了
(6)日清戦争に、なぜ日本は勝てたのか?
(7)日清戦争後に、急増した中国からの留学生
(8)日露戦争は、実際には日本の勝利とは言えない、という事実
(9)日露戦争の影響:米国との関係悪化

3.大正時代(1912 年〜1926 年)                    (p15)
【大正時代の概要】
(1)第一次世界大戦の日本への影響:ドイツへの懲罰的な賠償請求と太平洋戦争の関係
(2)第一次世界大戦後、日本で、軍人が軽んじられた時期があった
(3)民主主義国家も 武力侵略を繰り返している
(4)領土拡大に反対した、少数の偉人たち

4.昭和時代のうち、終戦まで (1926 年〜1945 年)            (p19)
【この時代の概要】
(1)軍縮から満州侵略へ、一日で暗転した日本の方針
(2)日本軍の中国他での非道行為
(3)米軍による多くの戦争犯罪
(4)仮に、日本が先に原爆を開発していたら?
(5)台湾と日本
(6)太平洋戦争が、米国に与えた影響
(7)付記:戦争の影響を強く受けた二人の文化人

【あとがき】                               (p28)

はじめに

(1)太平洋戦争が終了して、80 年経過しました(2025 年時点)。
(2)私は、高校生のときから、歴史に興味をもっていましたが、当時の授業では、【あとがき】に記した理由のため、
   幕末以降の日本の歴史について、十分な時間が割り当てられていませんでした。
(3)高校時代に教わった記憶と、今日説明されている日本の近代史の内容が、かなり異なっていることが、長い間、
   気になっていました。
   この資料は、幕末から太平洋戦争終了までの期間の歴史の、いくつかの項目について、現時点では、このように
   考えるべきではないか、と思う点を、私見を交えて、まとめたものです。
(4)下記は全体的な流れです。
  1)幕末に、ヨーロッパ諸国の強大な軍事力によって、日本が植民地化されてしまうのではないかという危機感を
    持った者たちが、幕府を倒し、富国強兵策によって、日本が植民地化されるのを防いだ。
  2)富国強兵策が成功すると、欧米の列強にならって、経済権益獲得のために、軍事力によって他国を侵略し、
    それを国民の多くが支持した。
    世界の5大国のひとつと認められた後も、国が生き残るには、障害になる国に対して武力で勝たなければなら
    ないという観念から抜け出せなかった。
  3)いったん手に入れた経済権益を守るために駐留させた軍隊が、勝手に破壊謀略行動を起こし、それを、本国の
    軍部及び政府が制止できないまま、国全体が、いわば、暴走するように太平洋戦争の悲劇に至った。
  4)ペリーの来航時には、まだ弱小国家だった米国は、急速に国力を増していき、宿願の中国への経済権益確保の
    ために、さまざまな努力をしたが、日露戦争の終了後あたりから日本が障害となったために、日本への敵視政策
    を採るようになり、ついには、太平洋戦争につながった。
(5)明治、大正、昭和初期の時代に、「外国への軍事的膨張をやめ、植民地を放棄し、経済力発展の道を選ぶべき」
   と主張した偉大な日本人が、少数ながら存在したことも、認識しておく必要があると思います。
(6)太平洋戦争当時の日本は、最も息苦しかった時代だったと思います。国全体の思想にそぐわない考え方は、
   警察のみならず、周りの一般の人々からさえ咎められました。
   当時、お国の為、正義の為という社会の要請に、誠実に強く対応した人は多かったと思いますが、
   そのかたたちの多くは、敗戦後に、それまで信じていた正義の概念が覆され、ご苦労されたと思います。
   そういう方たちが、戦後、懸命に生きられ、努力された結果、今日の日本があると思います。
   ここでは、戦時の要請に誠実に強く対応された二人の文化人について、 4項(7)付記 に記しました。

 皆様に資料をお読みいただいて、ご感想、ご指摘をいただけましたら幸いです。

 なお、ご感想、ご指摘のご送付先は、hp 管理者のE-Mail address eiji@welcomey.jp 宛ご送付お願い致します。

あとがき

 幕末から太平洋戦争敗戦の時期までの日本について、昭和 20 年生まれの我々が、高校時代に教わった日本の近代史の
授業には、次のふたつの問題があります。

(その1)この時期について、意図的に十分な授業時間が使われなかったこと。

 これは、長い間、日本の歴史教育の大きな問題点でした。
文部大臣であった町村信孝氏(1944 年生まれ、北海道 1 区選出、在任期間 1997〜2001 年頃)は、NHK のテレビ
番組において、「日本では、日教組の力が強い時代があり、日本の近代史をどのように教えるのか議論がまとまらなかったため、教育のなかで、触れないようにしてきたという事実があります。」と、率直に説明していました。

(その2)この60年間に、多くの「歴史的事実」が、変更されてきたこと。

 これは、歴史研究の成果そのものです。
たとえば、我々は「江戸時代には、士農工商という“偉さの順位を示す”厳密な身分制度があった」と教わりましたが、
今は「江戸時代に、士農工商という身分制度が定められていたという事実は無い。“江戸時代の士農工商”とは、
明治政府が、江戸時代はひどいものだったと主張する為に創りだしたもの。江戸時代にあったのは、
“武士、町民、農民という身分“」、というのが学会の通説のようです。
 今の中学・高校の教科書には、「士農工商」という記述はありません。

 今回提示するのは、上記の(その1)(その2)を念頭に、私が着目しておきたいと考える幕末から太平洋戦争終了
までの、日本の近代史です。

 記述には、私の個人的な考えが示されているものがあります。
 真偽については、各位がご熟慮のうえ、お読みください。
 皆様のご感想・ご指摘を お待ちしています。

本編

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           近代日本史の見直し(幕末から太平洋戦争終了まで)



   2025(r07).10.12 O.Oyamada

      
      
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